Here is a witch's heart

07th Expantion様の「なく頃に」シリーズの考察を行っています。たまにブラウザゲーム「政剣マニフェスティア」についても言及するかもしれません。

死体行動説 検証 前提条件設定

これより死体行動説にてEP1~6の各EPを再現できるか検証します。

その前に死体行動説の前提条件をまとめておきます。

 

ボトルメールの意義

 過去記事の考察でボトルメールが「犯罪計画書」であることに疑問を呈しました。

 この考察ではボトルメールは安田紗代が戦人に向けて書いた娯楽向けのミステリであったとします。

 安田紗代が戦人への恋心をあきらめ、書き溜めていたミステリをせめて誰かに読んでもらおうと流したものが数々のボトルメール

 それらが発見されて我々が見ることができたのがEP1,2。

 EP1,2を読んで八城が謎を解き、記憶をなくした戦人の助けを借りて書いたのがEP3,4と言うのが私の理解です。

 

・犯人と動機

 ボトルメールはあくまでも娯楽向けのミステリですので各EPで共通の犯人はおりません

各EPごとに犯人も動機も設定することになります。

 

・誰が死体を動かすのか

 金蔵が碑文に”全ての死者の魂を蘇らせ”と書いているので、碑文を解いた人物が

死者を行動させることができる人物です。

ただし、過去に碑文を解いた紗音や、九羽鳥庵の存在を知っている源治、熊沢、南条はこの限りではありません。

 自動的に碑文を解いた人間が犯人であることが多くなります。

 

・死体はどう動くか

loosedogtom.hatenablog.com過去の記事で考察した通りです。

 ・死者を行動させることができる

 ・死者は生前同様、自律した思考と行動ができる

 ・死者は行動させた相手を裏切ることができない

 ・死者は主に煉獄の七杭を使うことによって元の死者に戻る

とします。

 

 ・黄金郷について

  ボトルメールにおいての黄金郷は安田紗代が考案した複数の物語を並行に成立させるためのシステムとします。

 決して「黄金郷の顕現=六軒島の爆発」ではありません。

なぜならEP2などにも見られますが、ボトルメール内では0時以降のストーリーが紡がれていることがあるからです。

 爆発して観測者が居なくなったための幻想描写と考えられるかもしれませんが、

爆発が0時にあったことは六軒島の外部から観測されています。

六軒島と言う名の箱は0時に爆発と共に蓋が空いてしまっているのです。

 六軒島に爆弾が存在はしますが、それを使用するかは犯人が…、いや、考察者が決めることです。犯人とその動機によっては0時以降を見ている場合もあります。

 

ひとまず、以上が前提の条件となります。

 

2018年7月30日追記

さっそく追記で申し訳ない

・金蔵について

 金蔵の死体が六軒島にあり、EP5でも戦人が金蔵を目撃しているので、

金蔵は死後自分に死体を行動させる法を使って六軒島内に潜伏していることになります。

 戦人に獅子の像のヒントを指し示したように、碑文を解くものにヒントを与えたり、

碑文を解いた後に渡す物の説明をしたりしているのかもしれません。

 私の「死体行動説」では碑文を解いた者に金蔵は従うように設定したいと思います。

それにより始めに共犯者ができて、第一の晩の6人殺しを実行しやすくなりますので。

ここまでの考察まとめ 2

loosedogtom.hatenablog.com上の記事にて過去の記事をまとめ、「六軒島には死者を蘇らせる方法が金蔵によってもたらされている」ことが隠されたトリックとして存在することを結論としました。

以後これを「死体行動説」とし、各EPを説明することで「死体行動説」を立証することが目的となります。

 

 

loosedogtom.hatenablog.com 死体行動説にて死体がどのように動くのか推測しました。

六軒島では

 ・死者を行動させることができる

 ・死者は生前同様、自律した思考と行動ができる

 ・死者は行動させた相手を裏切ることができない

 ・死者は主に煉獄の七杭を使うことによって元の死者に戻る

と推測します。

 

loosedogtom.hatenablog.comクレルが安田紗代と言う「過去の事実」にベルンの「印象」を付与したキャラであることを指摘しました。

それによりクレルが語ることに嘘が含まれる、もしくは事実誤認するよう誘導される表現が使われていることを指摘しました。

さらにボトルメールが殺人計画書ではなく戦人と楽しむために書かれた創作であると言う解釈を示しました。

それによりEP7を全肯定した場合、真相にたどりつけないようにカバーストーリーに誘導される恐れがあることを指摘しました。

 

loosedogtom.hatenablog.com「紗音」「ヤス」「ベアトリーチェ」「嘉音」が「安田紗代」が脳内で創作したイメージであることを指摘しました。

 これによりEP7のヤスの過去話は「安田紗代」の「ヤス」視点の話であることを指摘しました。

ボトルメールの中の「紗音」「ベアトリーチェ」「嘉音」は脳内のキャラクターをモデルにしたものでそれぞれ別の人物として扱われていると指摘しました。

 

loosedogtom.hatenablog.com自説を検証する前にEP7を全肯定したカバーストーリーがどのようなものになるか、

EP1~4を説明できるか検証しました。

その結果ある程度、各EPを説明できましたが、特に動機面において納得できない点がありました。

やはりクレルの語る自己の背景には「事実」と「印象」が混ざっていると思われます。

 

これ以降から「死体行動説」を用いて各EPを犯人視点から説明し、自説の正当性を立証したいと思います。

カバーストーリー検証 まとめ

 loosedogtom.hatenablog.com

 

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 ここまでEP7を肯定して同一人物説を使ってEP1~4を検証してみました。

結果いくつかこじつけくさいところもありましたが、各EPを完走することができました。

まあ、2,3日で考えた割には上出来かと。

 

ですが、納得いかない部分もありました。

これからそれを挙げてみたいと思います。

 

前提としてクレルが告白した通りボトルメールが「殺人計画書」だったとします。

 

・なぜ碑文をなぞるのか?

 碑文を制作したのは金蔵です。

 安田紗代の動機がなんであれ、碑文をなぞる必要がないはずです。

 まさか真里亞のように碑文をなぞることで自分の中のベアトリーチェが目覚めると考えたはずもなし。

 碑文を解けなかった人間ならともかく安田紗代は碑文を解いています。

 安田紗代にとって碑文の意味は把握しているため、魔女がどうこうなんて思考は普通の人間より入りにくいはずなのです。

 

・なぜ殺す人間と生かす人間が定まらないのか?

 最終的に爆発で全員殺すとは言え、碑文に沿って殺人を行っているので殺される人間は12人前後になります。(金蔵は除く)

 状況によって殺せる人間、殺せない人間が出てくるでしょうので、毎回同じ人間だけ殺す訳にはいきませんが、ある程度殺したい人間と生かしたい人間をチョイスすることもできるわけです。

 思い人の譲治、父母のように慕っていた源治、世話になった南条あたりは積極的に殺しにくいはず。

 唯一戦人のみは各EPで殺されずに最後まで生き残りますが、逆に戦人を残す感情があるのならば他の人間を残す選択をすることもあるんじゃないかと思うのですが。

 

動機面でどうも納得がいかないです。

また、EP1の第二の晩のように文字だけなら達成することはできるけど、実際にはその状況はできないよねと言うところもいくつか見受けられます。

やはり、EP7を全肯定し、安田紗代の動機が戦人に振られた腹いせとすること自体に誤りがあるように思います。

 

簡単に考えてみただけなので、私の考えがすべて正しいとは思いません。

現役で考察を続けている方の中にはブレイクスルーを果たし私の疑問も解決してしまえる人もいるかもしれません。

ですが、私はそこまで考察するつもりはありません。

やはり、これまでの考察のとおり、EP7を肯定してできる説は仮の答えを与えるカバーストーリーであると考えます。

 

次からは自説の検証に入ります。

カバーストーリー検証 EP4

 

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 EP4。

第一の晩。

ウィル曰く「食堂にて吹き荒れる虐殺の嵐」。

このシーンはアリバイもトリックも何もなく子供たち以外を全員お金の力で抱き込んでしまえばOK。

最終的に全員殺してしまうため観測者は0になるのでシエスタたちも地下通路での描写も魔女幻想となります。

 

朱志香と譲治も二人を呼び出した後、真里亞や戦人へのサプライズと言う形で種明かし。

朱志香に電話をかけさせた後殺害し、電話で話した通りに死体を損壊。

譲治も朱志香が電話をかけている間に誘い出しバラ庭園で殺害。

 

熊沢と郷田も元々共犯者なので窓から鍵を受け取ります。

二人を殺害した後、戦人によく見えるように縄で吊り上げておきます。

鍵は庭園倉庫と書かれたタグを適当に似ている鍵につけかえて死体のポケットにねじ込みます。

後は鍵でシャッターの戸締りをして退散。

 

後は順次役目の終わった者たちを殺害していきます。

最後はベアト人格が戦人に過去の約束を覚えているかどうか確認。

見事に裏切られてがっかりして終了。

 

ゲーム本編ではドレスベアトが戦人の記憶を確認し、ブレザーベアトが後片付けを引き継いでいましたが、漫画版ではブレザーベアト一人です。

 

ゲームの描写だと肉体が二つ必要なので同一人物説だと説明が難しくなると思うのですがいかがなものなのでしょう。

まあ、同一人物説でも死体行動説でも関係なくドレスベアト、ブレザーベアトが出てくることに説明できる方法はあるのですが、漫画版で変更が加わってしまったのでなんとも言えなくなってしまいました。

新しい真実は古い真実を上書きすると言う原則にしたがい、この描写は漫画版に従っておいた方がいいのでしょうか。

カバーストーリー検証 EP3

 

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 EP3。これまで主犯はヤスだけでしたが、今回は絵羽も殺人に手を染めていきます。

 

第一の晩。

南条を買収し、紗音の検死をごまかす。

紗音は先回りし、嘉音の死体に成りすます。

連鎖密室の出来上がり。

 

第二の晩。

黄金を見つけた絵羽と楼座がもめて絵羽が楼座と真里亞を殺してしまう。

 

第四、五、六の晩。

劇中の霧江が語るとおり。本館で霧江と留弗夫が秀吉を問い詰める。

秀吉は霧江と留弗夫を撃つも霧江は即死せず秀吉と相打ち。

 

第七、八の晩。

長男夫婦ともめたか?絵羽が長男夫婦を殺害。

 

そうしている間譲治は母親に見つからないように二階窓から抜け出す。

窓は南条に閉めてもらう。

紗音の死体に最後の別れを告げるつもりだった譲治。

「紗音!生きとったんかワレ―!」

見つかってしまった紗音が譲治を殺害。

以降ベアト人格として存在。

魔女だから人間じゃありません。

南条を撃ち殺しEP3終了。

 

紗音はなんで連鎖密室なんて面倒なものを作ったんでしょう。

偽装死するだけなら南条を買収するだけで済む話だし。

ああ、本当はそれ以降も殺人を続けるつもりだったけど絵羽が碑文を解いたからそこで殺人を止めたのか。

そしたらなんで南条を殺したのがわからなくなります。

確かに解けることは解けるけど動機関係が見えてませんね。

即興で解けばそんなものでしょうか。

カバーストーリー検証 EP2

続けてEP2の検証。

条件はEP1と変わりません。

 

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惨劇前日に他の親族と礼拝堂にいたのに生きている楼座は共犯者。

また以前の考察より紗音、郷田、源治も口裏合わせをする共犯者。

それと南条も買収します。

 

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第一の晩はウィルや戦人が語る方法で鍵の問題はクリア。

 

第二の晩。あらかじめ嘉音は他の共犯者からマスターキーを借りておく。

朱志香殺害後嘉音の人格は死亡。紗音として外に出て施錠。

 

厨房で嘉音が襲ってくるシーン。

これは紗音、郷田、源治の口裏合わせ。

熊沢、南条と内部分裂でもしたのかな?

 

第四、五、六の晩。

ウィルの言う通り紗音が譲治、郷田を殺害後自殺。

 

第七、八の晩。

源治が熊沢、南条を殺害。

 

完走成功。さほど難しいところはないかと。

 

ただ、実は私嘉音襲撃のシーンが口裏合わせと言うのはないのではないかと思っています。

その理由は、嘘をつくには下手すぎるから。

この口裏合わせの内容はその後楼座や戦人に報告されます。

その際にこんな内容で相手に信じてもらえるのかと。

嘘をつくにしてももっとうまい言い方があるのではないかと。

なぜ、致命傷を負った嘉音が楼座への恨み言を言いながら襲ってこなければならないのか。

不自然きわまりない。

あえて、理由をつけるのならば共犯者たちの中で仲間割れがあり、楼座と戦人の間に不信感を抱かせるために嘉音に楼座が犯人と言わせた。

でもそれなら嘉音をトンデモな化け物みたいに表現する必要がないような。

存在しない死体を探されないため?

うーん。不明。

 

 

カバーストーリー検証 EP1

私の説は主にEP7で描かれたことに対して懐疑的な立場を取っています。

逆にEP7,8を肯定した説を真相を隠すためのカバーストーリーとしています。

 

自説の検証の前にカバーストーリーの検証をしておきたいと思います。

EP7を肯定した時にどの程度作中の赤字を満たしつつ起きた出来事を説明できるか。

また、説明できない部分はどこか探してみたいと思います。

 

先に結論を言うと不明、不自然な点がやはり多く出ます。

 

前提条件です。

できるかできないかのみの話なので条件は有利な方にガバガバに。

 

・すべてのEPにおいて犯人は「ヤス」。

・目的は「右代宮家に関わる者たちの殺害」。殺せるだけ殺して時間がきたら自分ごと 島を爆破し最終的に皆殺しにします。

ボトルメールは「犯行計画」。

 莫大な黄金によって買収することによって自由に共犯者を作れることとします。

・特別な条件として「同一人物説」を採用したいと思います。

 「紗音」「嘉音」「ベアトリーチェ」は一つの体の中に存在する、

 ただし「ベアトリーチェ」は魔女なので人間としてカウントしません。

 

この条件とウィルの解釈でどこまで各EPを説明できるか。

スタートです。

 

〇EP1

 第一の晩 秀吉、南条は共犯。

 他者の目から紗音の死体を隠し、死を偽装する

 

 第二の晩 嘉音、源治、熊沢は共犯

 チェーンは始めからかかっておらず、密室は偽装。

 

 さて、ここで疑問があります。

 絵羽と秀吉は死ぬ際抵抗をした様子が見えません。

 絵羽はベッドの上で、秀吉にいたっては入浴中です。

 杭を眉間に突き立てるには狙いをしっかりつけて金づちなどで打ち付けないとならないでしょう。

 眉間以外に外傷無く殺し、床や壁や服に血の跡をつけずベッドと風呂に遺体を運ぶ?

殺害方法不明。

 

 第四の晩 保存されていた金蔵の死体を焼却

 

 第五の晩 共犯者の南条によって偽の検視結果を出す。

 

 第六、七、八の晩 ウィルの解釈はマスターキーを使用して入室。

 もしくは真里亞に開けさせてもいい。

 真里亞はベアトリーチェとして認識してくれる。

 実行犯は嘉音。

 

 うーん。この時点で動ける共犯者はなし。相手は年寄のメンツとは言え一人で3人殺せるものだろうか?逃げられるリスクの方が大きそうだが?

 第一の晩のように、できなかったらそこでおしまい。

今回はうまくできましたってこと?

 また、なぜ真里亞は殺されずに見逃されたかも不明。

ヤスが碑文をわざわざなぞる理由も不明。

 

 で、最後に嘉音が夏妃を撃ち殺してEP1終了。

 

ひとまずEP1は完走しました。

不明・不自然なところも多いですが。

他のEPにも通じますが、なぜヤスは碑文をなぞるのでしょう。

自分で碑文を作ったのならともかく、碑文の作者は金蔵なのに。

また、碑文をなぞることによって最後まで生かすことができる人間が4人います。

父母のようにしたう源治、熊沢をこの枠に入れてやってもいいのでは?

この二人はヤスの生い立ちを知っているだけに共犯者にもなってくれやすいでしょうし。

 

私の発想力が足りないのでしょうか。