Here is a witch's heart

07th Expantion様の「なく頃に」シリーズの考察を行っています。たまにブラウザゲーム「政剣マニフェスティア」についても言及するかもしれません。

悪魔の証明

昔オリスクで公開したSSの再公開です。

シュレディンガーの猫」と「悪魔の証明
悪用してはいけません。
執筆時期はEP3公開時。
なので縁寿の正体をばらしてはいけないなどの設定はありませんのであしからず。


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But「いくぜ! 復唱要求!!」

Ber「え…、何?」

But「だから復唱要求だ! いいか?!」

Ber「いきなりテンション高いわね。
 でも、相手を間違えているんじゃない?」

But「いいや、あんたで間違いないぜ。
 さあ! これを赤字で言ってもらおうかぁ!
 くらえ!!

『右代宮 戦人には、妹が12人いる_!_!』

 さぁ! 言えるもんなら言ってみやがれ!!」

Ber「………何を言い出すかと思ったら。
 そんなの言える訳がないじゃない」

But「ふっ…言えないんだな?

 つまり……、拒否! この赤字をあんたは拒否するってんだな?」

Ber「拒否も何も……」

But「おおっと。その先は言いっこ無しだ。あんたは赤字を拒否した。
 赤字の拒否は決して否定ではねぇ。そうだな?
 あんたが赤字を拒否した事により、今! この瞬間! 

『右代宮 戦人には、妹が12人いる』

と、言う事象は正でもなければ誤でもねえ。あやふやな状態……そう、“シュレディンガーの猫”状態になったんだ!!

 間違いないな! ロノウメェ!!」

Goa「メ~(シュレディンガーの猫。有効です)」

Ber「何やってるの? 山羊さんまで」

Goa「メ~(いや、何か良い話があるからと…)」

Ber「で、バカにつきあっているわけね。ご苦労様」


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But「おいおい、俺の話はまだ終わってねぇぜ?
 いいか? シュレディンガーの猫は観測されることで状態が確定される。
 しかし、この場合『12人の妹がいない』と言うことは観測できねぇ。
 どうしたって可能性は残される……。

 これが…”悪魔の証明”ってやつだ!!」

Goa「メ~(悪魔の証明。有効です)」

Ber「はいはい、そうね。世知辛いこの世の中。見果てぬ夢でも追っていないと、生きていくのは辛いものね。
 そうやって世界のどこかにいる脳内妹たちと楽しく遊んでいればいいわ」

But「ふっ…、脳内妹? その脳内妹の可能性を現実にできると言ったらどうする?」

Ber「そんなことは魔法だって………、まさか?!」

But「そう、そのまさかさ。あんたなら出来るはずだぜ。『奇跡の魔女』と呼ばれたあんたならよぉ!

 あんたなら、どんなに低い可能性でも、可能性さえあれば理論上叶えることができるはず! 今ここに12人の妹の可能性が示唆された! ならば、あんたならそれを実現できるはずだ!!」

Ber「間違っていないけど…、あくまでも理論上の問題よ? 無理なものは無理だわ」

But「やだい_! やだい! 妹が12人いなくちゃやだい!

 なぁ…、頼むよ。梨花えもぉん…」

Ber「誰が梨花えもんか。うっとおしいわね。だったら、その悪魔の証明を破って可能性をつぶしてあげる」

But「何?!」

Ber「悪魔と妹を同列に語ってどうするのよ。
 さあ、おいでなさい………」

ルドルフ登場。

Ber「親としてこのバカに言ってあげなさい。
 『妹なんていない』って」

Rud「おう、そうだぜ。俺の子は戦人と縁寿だけ……」


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But「のぞみ…」

Rud「ん?」

But「ハルカ…幸子…。この名前に聞き覚えはないか?」
かなえ…みなも…マリサ…ミク…言葉……。]


Rud「やばい!離脱する!!」

留弗夫退場

Ber「あっ! ちゃんと否定しなさいよ!」

But「駄目だぜ。全然駄目だ。
 親父召喚程度の手をこの俺が読めないと思ったのか?
 あのくそ親父の子どもが俺と縁寿だけだと言い切れるものか!」

Goa「メ~(悪魔の証明。依然有効です)」

But「さあ、リザインはまだか? あきらめて俺の12人の天使ちゃんを出してくれよ」

Ber「はぁ…、わかったわ。要は妹が欲しいのね? 少し早いけど待ってなさい」


ベルン退場

But「おお! 言ってみるもんだなぁ!」

「メ~(ずいぶん強引な指し手でしたね)」

But「魔女のチェスなんてこれぐらいでちょうどいいんだよ。
 “悪魔の証明”っつったって早い話が『言ったもん勝ち』だからなぁ!

 いっひっひ!!」

Goa「メ~(なんと言う魔女を恐れぬ発言……)」


ベルン登場


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Ber「ただいま。ほら、感動のご対面よ」

Ang「戦人兄さん……」

But「こ、この子は?」

Ber「縁寿よ。右代宮 縁寿。
 あなたのサポートにと思って12年後の世界から連れて来ていたの」

But「縁寿……、そっかぁ。縁寿かぁ!
 大きくなったなぁ……。いろんなところが」

Ang「戦人兄さん……。

 やだ、色々言いたいことがあったのに……、いざとなったらなんて言っていいかわからない…」

Goa「メ~(いい話だ…)」

But「で、だ。」

Ber「何? まだ何か?」

But「何か? じゃねえよ。俺のオーダーは『12人の妹』だぜ。後11人はどうしたんだよ」

Ang「ば…戦人兄さん?!」

Ber「戦人…わがまま言わないで、この妹で我慢しなさい」


But「やだい! やだい! 妹が12人いなくちゃやだい!

 なぁ…、頼むよ。梨花えもぉん…」

Ber「それやめて」

But「俺の安寿と淫寿と運寿と恩寿と漢寿はどこだよぉ」

Ber「どこのお寺の子よ。なんだかありがたみすら感じる名前だわ」\

But「12人妹市中大行進がしてえんだよぉ!
後11人! 後11人! 後11人!!」

Ber「これは…、朱志香じゃなくてもうざいわね。
 まったく…、一応カケラを探してみるけど……。どんな事になっても責任は自分で取りなさい?
 行くわよ、縁寿」

But「行ったか?」

Goa「メ~(行きましたね)」

But「言ってみるものだな。12人の妹に囲まれる生活。いっひっひ!」


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Goa「メ~(約束、ちゃんと守ってくださいよ?」

But「おう。”好みの妹から『お兄ちゃん』と呼んでもらえる権”だろ? 任せておけよ」

Goa「メ~(楽しみだなぁ。おヒゲの立派な妹がいいなぁ)」

But「あ、山羊さん的にはそこがポイントなんだな…」



Ber「ただいま」

But「おう、早かったじゃねえか。まさか、あきらめて戻って来たんじゃねぇだろうな?」

Ber「馬鹿言わないで。いくらバカな可能性とは言え、できませんじゃ『奇跡の魔女』の名がすたるわ」

But「さっすが!!
 それで、どこにいるんだ。我が麗しのマイ スイートハニー達は?」

Ber「いいわよ。出てらっしゃい」


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  「「「戦人兄さーん_」_」_」(×12_)

But「ぎゃ…、ぎゃーーーーー!!!!」


「兄さん_」

「兄さん_」

「兄さん_」

「兄さん_」

「兄さん_」

「兄さん_」

「兄さん_」

「兄さん_」

「兄さん」「兄さん」「兄者ぁ!!」「かゆ…うま」



Goa「メ~(いいんですか? 取り囲まれていると言うよりも押しつぶされてますよ?)」

Ber「いいのよ。自分で望んだことなんだから自業自得だわ」

「メ~(それにしても……、縁寿さんを12人なんて、いったいどんなカケラを…)」

Ber「確か…『福音の家はクローン研究施設で縁寿もそこで研究対象にされていた@(58年に六軒島に来ないのはその複線)複製された縁寿達は兄恋しさに施設を脱走する』@ってカケラだったかしら」

Goa「メ~(そ…、そんなまさか。ありえない……)」

Ber「あら、だったらあなた。そんなカケラはあり得ないって証拠を出してくれるの?」

Goa「メ~(いや、それは…)」

Ber「そうでしょ。これも『悪魔の証明』よ」

(了