大石の話術
うーん。はてなブログに慣れてないせいか太字が反映されません。
なぜだろう。
大石は劇中「オヤシロ様の使い」とも呼ばれていました。
そのためかはわかりませんが、祭りの後に呼び出され大石と話をした人物は結構な確率で最終的に雛見沢症候群を発症することになります。
これには仕掛けがあります。
別に大石が雛見沢症候群のキャリアとかそういう訳ではありません。
大石は部活メンバーから園崎家の情報を引き出そうとしています。
そのため仲間を裏切りそうな人物を長年刑事をやってきたその人を見る目で判別して声をかけます。
仲間を裏切りそうな人物と言うことは自分の周囲を疑ったりのストレスを感じている人物ということであり、つまりは雛見沢症候群を発症しやすい人物と言うことになるわけです。
大石と接触したから雛見沢症候群になるのではなく、雛見沢症候群にかかっている人を見分けているのです。
とは言え大石は情報を引き出すために相手に不安を与え動揺させているので症候群を促進させていると言う意味ではやはり「オヤシロ様の使い」なのかもしれません。
この時、相手に対する大石の話術がとても興味深い。
例えば鬼隠し編の圭一に対する話です。
圭一にレナの過去を教え、圭一にレナの印象を変え疑心暗鬼に陥れています。
この時大石は「事実」と「印象」をうまく使いレナの印象を悪いものにしています。
この際の「事実」とは「レナが暴行をふるって同級生に怪我を負わせた。その同級生はレナを訴えていない」であり、
「印象」とは「同級生はレナを恐れている」となります。
「事実」のみでは「もしかしたらレナにも事情があったり、同級生の方にも非があるのかも?」と考えるかもしれません。
しかし、そこに大石が自身の「印象」を加えることによって「凄惨な事件」を想起させレナが加害者であることをより強く圭一に示すことができます。
この「印象」と言うのが必ずしも正しいとは限りません。
大石が意図的に「嘘」と言わないまでも「間違え」を加えている可能性もあるわけです。
もしかしたら同級生の被害者はレナの親友で、レナが不利益にならないようにあえて口を紡ぎ、被害届も出さなかったのかもしれません。
私としてはこちらを支持したい。
このようにあえて間違えた印象を加えることによって事実を本来の方向からそらすというのが大石の話術なわけです。
さて、この話術と同じメソッドがうみねこでも使われている場所があると私は考えています。
それはまた次回の考察で。