Here is a witch's heart

07th Expantion様の「なく頃に」シリーズの考察を行っています。たまにブラウザゲーム「政剣マニフェスティア」についても言及するかもしれません。

安田紗代の友人は何者か?

私はいわゆる人格説は否定派なのですが、 クレルの告白に出てくる安田紗代が紗音などのイマジナリーフレンドを作り出していたことは否定しません。
それを踏まえてですが、安田紗代がベアトリーチェと呼んだ礼拝堂で出会ったガァプの外見をした存在は何者なんでしょう。


すぐにモノを失くしてしまうヤスがその言い訳に作り出した別人格と考えることは容易です。
だけど、そう考えるとおかしいところも出てきてしまう。
ヤスは屋根裏部屋で”世界を変更”してベアトリーチェになりました。
もしも友人が別人格と呼ばれるものならその時点で友人は消えなくてはいけないはず。


ヤスが消えるのはわかります。
ヤスも安田紗代の人格の一人だからです。

安田紗代において なりたい自分のイメージが紗音。
現状の自分の弱い部分を自分から切り離したものがヤス。

こう考えると安田紗代が成長してイメージの紗音に近づいた時にヤスが不要になるからです。


不要になったヤスを新しい”なりたい自分”のベアトリーチェに変えることによって

なりたい自分のイメージがベアトリーチェ
現状の自分が紗音。

こういった逆転現象が安田紗代の中に起きていると考えられます。


この逆転現象が起きた時に存在している”友人”はいったい何者なのでしょう。

安田紗代は熊沢の教えや友人の存在のおかげで物を失くすことがなくなりました。
始めに置いたように”物を失くす言い訳”としての存在はもうこの時点で不要になっているのです。


ヤスは友人をベアトリーチェと呼んでいました。
自身がベアトリーチェとなるのなら、この時に古いベアトリーチェは置き換えられて消えなくてはならない。
またはヤスがベアトリーチェになるように友人も他の何かに変わらなくてはならない。
だけど友人は何者でもない名無しの魔女として残った。


礼拝堂でのヤスと友人での出会いのシーンでは友人は名前をなのらず、ヤスが「ベアトリーチェ」と呼び掛けています。
友人は元々名無しで、元の鞘に戻ったと言えます。
これらを考えると友人は安田紗代の別人格などではなく、そもそもいたものと言えるのではないでしょうか。
そうなると、じゃあこいつはなんなんだという話になります。


もうね、素直に受け入れるべきなのではないかと思います。
こいつは使用人の間で噂されている怪談ばなしの正体なのではないかと。


EP7でウィルは朱志香に聞き取りを行っています。
そこで明かされた「真里亜の電話」「部屋から出て行った気配」。
他にも羽のエピソードの郷田が体験した厨房での現象。
使用人たちに噂されている怪現象。
ヤス自身が体験したものを失くす現象。
これらの正体がこの友人。


ロノウェ・ワルギリアは源次・熊沢がモデルと考えられます。
シエスタなど他のキャラにもモデルが存在します。
でもガァプにはモデルがいない。
南条と言われたりもしますが、共通点は見出しにくく、ただの消去法ですよね。
この友人が実在するならガァプのみモデルがいない問題が解決します。


名無しだった友人が、マリアージュソルシエールにて真里亜が名前を付けてガァプになった。
安田紗代や真里亜が魔女の姿をとっていますが、案外あのシーンは現実に沿ったシーンなのかもしれません。