Here is a witch's heart

07th Expantion様の「なく頃に」シリーズの考察を行っています。たまにブラウザゲーム「政剣マニフェスティア」についても言及するかもしれません。

死体行動説検証 EP6

死体行動説の検証も最後のEP6に参りました。
EP6と言えば戦人の捕まったロジックエラー密室ですね。

ポイントは二つ。

・いとこ部屋から嘉音を脱出させる
・戦人救出後嘉音をクローゼットから消失させる

この二つができればいいわけですね。

・いとこ部屋からの嘉音脱出
壮絶なヱリカの自爆です。

「グッド。続けます。
“いとこ部屋に所在するのは、それ以外の全員である”!」

 “全員”という単語に戦人はわずかの反応を示す。
 ……何度もゲームを重ねてきた彼の嗅覚が、即答を避けるべきだと直感させる…。

「……拒否する。それを認めるって言うと、金蔵の遺体もいとこ部屋の中にあるって論法になっちまうからな。」

「あぁ、失礼。金蔵はすでに存在しないことが確定していますから、全員という言葉からは抜いて考えて下さい。」

全員と言う言葉ですが、ここで死者である金蔵は含まれていないことがわかります。
また、他の死者である霧江たちもこの全員には含まれていません。
つまり、死者はこの全員には含まれないことになります。

で、あれば遡り手で嘉音は殺して行動させていたことにすれば、嘉音はいとこ部屋に居る必要はないことになります。
遡り手で予め適当な場所にいたことに設定しておけば、問題ありません。


・戦人救出後嘉音をクローゼットから消失させる
 2案あります。

 まず1つは嘉音が死体であることを利用して言葉の定義を抜けること。
 すでに死んでいる嘉音は死体であり、嘉音とは呼べません。
 クローゼットの中には死体はありますが、嘉音はいませんでした。というもの。

 この回答は言葉遊びで私は好みません。
 そもそも劇中の流れではヱリカはベアトの回答をダブルチェックとしてベッドルームを否定した後
 クローゼットを青字で打っています。
 ここでクローゼットの中に嘉音の死体があればヱリカの思う通りの結果であったことになってしまいます。
 やはり、劇中の表現通りに

嘉音の体は、
ゆっくりと黄金蝶の群に、
……溶けていく……。

 そして、……狭く暗いクローゼットの内側に、黄金に輝く小さなプラネタリウムを見せた後、
……蛍の光が消えるように、儚く消えて、
……漆黒の闇に塗り潰されて消えた。

 ……………永遠に………。

と消えてもらわないといけません。

で、2案目。

過去の記事より
loosedogtom.hatenablog.com


EP2嘉音襲撃のシーンは魔女幻想ではなく紗音・郷田・源治の共通認識であるとしてきしました。
この際このシーンは


 ・実際に起きたこと

 ・紗音、郷田、源治の共通認識(口裏あわせ)

 ・紗音、郷田、源治が同じ誤認や幻覚を見た


の3つと考えられるとし、その場での結論は出しませんでした。


ですが、死体行動説を取っている今ならこのシーンは「実際に起きたこと」であると言うことができるのです。
さて、このシーンで嘉音は最後にどうなったでしょう。
クモの巣を押し付けられて消えてしまいました。
つまり、「この六軒島において動いている死体は蜘蛛の巣によって消える」という設定があると言えるのです。


一度消えてるのなら二度消えてもおかしくないですね。
嘉音はクローゼットの中で持ち込んだ蜘蛛の巣を自らにつけ、消えたのです。
最後に残ったのは後から着込んだ雨合羽だけ。



 これでポイント二つをクリア。
 ロジックエラー密室をクリアできることがわかりました。